My Redmineとはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」をクラウド上でご利用できるサービスです。
株式会社JALインフォテック様のご利用事例を紹介します。
長期的なお客様との情報共有をクラウドサービスで実現
はじめてのお客様でも使えるシンプルな画面を工夫
左から株式会社JALインフォテック ソリューション事業本部 佐々木様、小野里様、ファーエンドテクノロジー株式会社 石原
東京都に本社を置く株式会社JALインフォテック様は、1978年に設立されました。日本航空、JALグループを支えるITソリューションを提供されています。
JALインフォテック様の製品のひとつ「PalletControl」は、端末情報とソフトウェア・ライセンス情報を一元管理、ソフトウェアの配布管理、遠隔地の端末をリモート操作できるIT資産管理ソフトウェアです。
JALグループのソリューションを担う一方、JALの業務で培われた技術力をもとにグループ以外のお客様のシステム開発も受託されています。
お客様ごとの個別のシステム開発のプロジェクトをマネージメントされている佐々木様、小野里様(ソリューション事業部ビジネスソリューション第2部)にお話を伺いました。
JALインフォテックは社名のとおり、JALグループの会社で、JALのシステム開発などを行っています。
その一方で、JALのグループ会社やグループ以外の会社様向けのシステム開発も行っています。我々のビジネスソリューション第2グループでは、旅行系やウェディング系の会社様のシステム開発やその維持保守等を担当しています。
お客様の案件ごとに、都度チームを編成しているのですが、グループ内の複数チームを統括しているプロジェクトマネージャーをわたくし小野里が担当しています。
「My Redmine」を利用する前は、お客様からの問い合わせや障害などのインシデント管理には別のクライアントサーバ型のチケット管理ツールを利用していました。また、メールで障害や不具合の連絡を頂いて、Excelを使った台帳管理もあります。軽微なものであれば今でもExcelで不具合等の台帳管理はしています。
一方、案件の規模にもよりますが、不具合や障害などのインシデント管理を、すべてメールで管理するのは、齟齬が発生したりする可能性があります。お客様との情報共有にはクラウドサービスを利用することが最適だと感じています。
また、クラウドで情報共有が簡単にできることに加えて、お客様側でも画面のチケットをCSV出力できて、報告資料を作ることができるなどのメリットもあります。セキュリティ面ではオプションサービスの「IPアドレス制限」を利用してお客様と私たちだけがアクセスできるようにしています。
私たちはお客様とのやりとりをするために「My Redmine」を利用していますが、お客様ごとに「My Redmine」の契約を分けて利用しています。
あるお客様との「My Redmine」の利用の例です。ユーザー数はお客様と弊社のプロジェクトメンバーを合わせて約50名です。しかし、利用しているユーザは20〜30名くらいだと思います。チケットを担当しているユーザーを削除してしまうと、「匿名ユーザー」と表示され、誰が担当していたのか分からなくなるため、メンバーの異動があっても、削除ではなくロックしています。
登録している2〜5個のプロジェクトが動いていて設計プロジェクト、開発プロジェクト、維持保守プロジェクトなど段階ごとにプロジェクトを分けています。プロジェクトの定義は、全社的に統一しておらず、案件ごとにフレキシブルな利用の仕方をしています。
最も利用しているのは、障害などのインシデント管理です。お客様から障害の連絡を受け、解決までの一連を管理します。障害管理の場合のステータスの一例ですが、新規→受付中→調査中→(実施承認待ち)→対応中→対応完了→確認→終了という流れとなります。
その他、お客様の本番環境のサーバにアクセスするときの承認ワークフロー専用のプロジェクトなども作っています。JALインフォテックから「アクセスしたい」というチケットを作り、お客様の承認を得るものです。
お客様には依頼や問い合わせの際にチケットを作成していただくようにお願いしています。お客様の中にはRedmineをはじめて使う方もいらっしゃいます。複雑な使い方では、利用が広がらないため、初めてのお客様でも抵抗なく入力してもらえるようにシンプルな画面になるよう工夫しています。
チケットの優先度はお客様に入力して頂いていますが、優先度によって色分けされるため、プロジェクトを管理する立場として、見やすくて良いです。
「My Redmine」の中でチケット以外によく使う機能はニュースです。環境が変更になったときや、新しいプロジェクトを立ち上げたときなどにプロジェクトのメンバーにお知らせしています。
メールですべてのメンバーをbccに入れてメールを送ることは大変ですが、ニュース機能は更新した内容がメンバーにメールで通知されるので、お客様へのお知らせにも使えるため重宝しています。
チケットを一覧でCSVエクスポートできる機能が便利だと思います。出力したデータを使って報告書を作成するための集計などができます。
また、Redmineはチケットが新しく作成されたり更新されると通知メールが送信されるのが便利です。
しかし一番は、「My Redmine」を使うことでお客様との共有が楽になりました。また、更新の履歴が残るので社内のメンバーの異動があった場合の引き継ぎも簡単です。