My Redmineとはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」をクラウド上でご利用できるサービスです。
株式会社カイカ様のご利用事例を紹介します。
技術資料を公開し、いつでもどこでも学習できる環境を整備
My Redmineで離れた拠点の社員とコミュニケーション
第二事業本部 第二ソリューション部長 坂本様、同マネージャー 小出様
株式会社カイカ様は、金融、証券、Eコマース等のシステム開発を行う企業様です。創業当時から中国におけるオフショア開発も行っています。
また、国内の金融機関向けのシステム開発の実績が豊富で、金融関連のシステム開発に強みを持つ会社です。近年は国内におけるのシステム開発体制を強化しています。
2016年からは、金融関連のシステム開発の経験を活かし、フィンテック市場にも参入し積極的な投資や開発を行っています。2020年にはフィンテック関連ビジネスの売上高を全体の30パーセントにあたる120億円に成長させる目標を掲げています。
第二事業本部第二ソリューション部長の坂本様、同部マネージャーの小出様にお話を伺いました。
弊社の開発部門は第一、第二、第三事業本部とフィンテック戦略室の部門に分かれています。わたしたちの所属する第二事業本部では主に「流通」、「eコマース」、「医療」、「金融」分野のシステム開発を行っています。部内には、約130名のエンジニアが在籍していますが、そのうちの約100名がお客様先に常駐するオンサイト開発を行っています。
「My Redmine」導入以前の課題は、システム開発においてお客様から「プロジェクトの進捗遅れ」や「トラブル」等のご連絡が、ある日突然マネージャーに届くということが発生していました。それらのインシデントに対し、マネージャーやリーダーが対応に日々追われるということがありました。
そのような事態に陥る前にプロジェクトの進捗状況や日々の仕事に関する情報を把握できれば、このような事態は防げるのではないかと考えました。
クラウドサービスである「My Redmine」を導入することにより週報を報告してもらうようにしました。報告のために、常駐先での勤務終え、会社に戻って、対面で報告するなど煩わしいことをする必要もありません。
弊社のように社員の拠点が離れている場合、クラウドサービスは本当に便利だと思います。ウェブブラウザがあれば閲覧することができるので、セキュリティルールに準じた範囲内であれば、常駐先からでも社員は「My Redmine」にアクセスできます。
いくつかのケースを想定したプロジェクトやチケットのサンプルを社内で公開しています。モデルケースを設定した上で内部の技術者に開示しているWBSのチケット例では、開始条件/終了条件/プロセスの区切り方を、出来るだけ共通フレーム2013やCMMIに沿ったようにしています。
また、図のチケットの例は、テストインシデントレポートのサンプルですが、testlinkと連動してテストのバグを記録する仕組みを利用する場合をデモとして公開しています。欠陥内容や工程などが、定量的に評価できるように、カスタムフィールドでリストを使用しています。関係者への報告時は、このデータをグラフ化します。このような使い方をするメリットは、最初もしくは欠陥原因がわかったときにチケットに残しておけば、報告時に関係者に聞いてまわる必要が無くなることです。
導入当初は、プロジェクト管理のために導入したのですが、「My Redmine」を使って社内の技術教育にも利用できないかと考えました。
対面型の講義の「座談会」や集合研修の講習会を開催しています。受講内容と実施の記録を「My Redmine」に登録しています。講義のアンケートも集計し、次の講習会にフィードバックするようにしています。
一方で、自宅の遠い社員や出向いている企業様の場所が遠いなど、全員が参加しやすい状況ではありません。勤務を終え、わざわざ会社に戻り受講するのも大変です。
教育の機会は平等に提供したいと思い、空いている時間や自宅からでも見れるように「My Redmine」で技術教育のコンテンツを共有することにしました。
仕事中でも、「ちょっと困った」というときに「My Redmine」を見れば、情報が載っています。「My Redmine」 で一元管理しているので、書籍を開いたり、サイトをあちこち探しまわる手間も省けます。
あまり経験のない社員のケースとして、聞けば分かることであっても聞けずに悩みとして抱え込むことがあります。例えばアジャイル開発は、ウォーターフォールしかやったことがない人にとっては難しい手法です。そのような社員のために、「アジャイル開発ではこういうルールで開発しましょう」といった資料を「My Redmine」で開示しています。
社員からの質問事項も講師宛にチケットを発行することで受け付けており、双方向の教育を実現しています。自己研鑽のために勉強したいという意欲を会社も支援しています。
技術教育をこれからも継続していきます。拠点の離れた社員同士がやわらかくコミュニケーションをとるために「My Redmine」を活用して、ベテランも新人も利用しやすい環境を作り、社員に楽しんでもらえるコンテンツを今後も提供し、新しいことに取り組んでいきたいと思っています。