【My Redmine 導入事例】アルコニックス株式会社様

2020/02/17

My Redmineとはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」をクラウド上でご利用できるサービスです。
アルコニックス株式会社様のご利用事例を紹介します。

メールとExcelによる管理から脱却、開発ベンダー様とのやりとりが円滑に
情報システム部のメンバー全員で棚卸しすることで健全な運用に

左からアルコニックス株式会社 情報システム部 副部長 西村様、情報システム部 課長代理 曽根様、情報システム部 部長 北垣様

アルコニックス株式会社様は、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、レアアースなど非鉄金属の各種製品・原材料の輸出、輸入および国内販売など商社機能のほか製造事業も拡大中の一部上場企業様です。

2019年、開発ベンダー様とのプロジェクト管理を機に「My Redmine」を導入されました、同社情報システム部の部長 北垣様、情報システム部 副部長 西村様、情報システム部 課長代理 曽根様にお話を伺いました。

Excelで進捗状況を管理していたが不徹底なところがあった

「My Redmine」を導入する前の状況を教えていただけますか?

情報システム部 副部長 西村様

導入前は部内のメンバーそれぞれが抱えてる仕事の進捗をExcelで管理していました(西村副部長による管理)。週一回の定例会で進捗状況について話し合うものの、結局「どうやって解決するのか」「問題点は何か」など踏み込んだところまで話し合えませんでした。「この課題は今月中にやる」など期日をExcelに書くのですが、振り返りで漏れていることもあるなど、期日の管理も徹底できませんでした。定例会の前に各自で進捗が記載できるようExcelをファイルサーバにおいていても更新されることはなく、次第に定例会での発言をメモするだけになっていきました。

社外からアクセスできるクラウドサービス「My Redmine」を知り、新しい開発プロジェクトの開始を機に導入

「My Redmine」を導入するきっかけはなんでしたか?

過去にプロジェクト管理ツールのRedmineをオンプレミスで使用した経験があったため、インターネットで調べながらLinuxのサーバにRedmineを導入して使ってみたのですが、うまくいかなくて断念しました。また、部内でRedmineを知っている者が自分以外にはいなかったため、メンバーを説得してまで、かつサーバなど調達し費用をかけて導入を1人で行うのは大変だと感じ、Redmineを活用しないまま時間が経っていました。

そのような背景の中、2019年の夏に新しい開発プロジェクトが始まることになりました。開発ベンダー様からは、進捗管理はExcelで行う提案を受けたのですが、Excelによるプロジェクト管理ではファイルをメールでやりとりすることとなり、膨大な工数がかかると思いゾッとしました。弊社からRedmineによるプロジェクト管理を相談したところ、クラウドサービスの「My Redmine」を紹介いただきました。そしてタイミング良く、前職でRedmineの使用経験がある曽根が入社し、「My Redmine」の利用に賛同してくれたため、導入の話がトントンと進みました。新しいプロジェクトの情報共有がスムーズになり、部内の進捗管理にも使えて、現在利用中のサービス「デヂエ」(2023年9月末にサポート終了予定)の移行先としても使えると考えました。また、月額8,000円という価格もとても魅力的なものでしたので、「My Redmine」を新しく始まるプロジェクトに利用することにしたのです。

情報システム部 課長代理 曽根様

メールのやりとりが激減、Web上で遠隔メンバーと簡単にコミュニケーション

「My Redmine」導入後、どのような効果がありましたか?

Excelから脱却できたのが一番大きいです。

ベンダー様との開発プロジェクト

かつて、弊社における開発ベンダー様とのプロジェクトでは、Excelファイルをメール添付してやりとりしていました。「いつもお世話になっております」などの挨拶を書いた上に複数の話題を1つのメールで送っていました。

「My Redmine」導入後は、タスクごとにそれぞれチケットを作って過去のやりとりが時系列で表示されるので流れがわかりやすくなります。また、チャットのように途中からやりとりに参加もできます。Excelだと共有が難しいため、これまで更新できていなかったメンバーたちが、「My Redmine」はWebベースで見やすくなったので、チケットをたくさん作成してくれるようになりました。気になったことはすべて「My Redmine」にチケットを作成するルールにしているので、漏れがなくなります。現在158件あるうち7件が未完了チケットですが、Excelで管理していたら、まずこんなにたくさんのタスクは挙がっていないのではないかと思います。メールでのやりとりが激減し、メールにとられる時間も削減でき、弊社と開発ベンダー様双方の工数が削減できました。

また、メールではどのファイルが最新版なのか分からなくなっていましたが、「My Redmine」に置いてあるものが最新版という認識になり、メールが「正」ではなくRedmineを「正」として、ファイル管理できるようになりました。

従来のメールとExcelによるプロジェクト管理では、都外の開発ベンダー様への訪問回数も増えていたと思います。しかし、「My Redmine」は遠隔地のメンバーと簡単にコミュニケーションをとることができるため、「My Redmine」の画面を共有しながらWeb会議をするようになったので、移動時間も減り工数を削減できています。

情報システム部内のタスク管理プロジェクト

導入して3ヶ月ですが、情報システム部内のタスク管理における、週1回の定例会の内容もとても良くなりました。Excelでは優先度が低いタスクや期日が数年先のタスクが表示されないようフィルタを毎回いちいち変えないといけないのが手間でしたが、「My Redmine」ではフィルタの設定が保存できる「カスタムクエリ」があるので1クリックで今チェックすべきチケットだけを表示できます。網羅性ができたのでチェックすべきことをきちんと時間内に共有しやすくなりました。

導入前は管理者がExcelを1人で更新していましたが、「My Redmine」導入後はメンバー自ら進捗状況を書いてくれるようになっています。チケットの更新が定例会の直前になるメンバーもいますが、それでも十分に改善されていると思います。全員でチケットを棚卸しできるので健全な運用になりました。

情報システム部 部長 北垣様

Excelの蓄積データを「Redmineチケット★一括★」でまとめて移行

導入時、どのような課題がありましたか?

メンバーからの評価も良好だと感じています。タスクが可視化されることに若干の心配もあったかもしれませんが、メンバーは理解してくれていると思っています。Excelで管理できていなかった期日や担当者を必ず設定するようにして、「自分はいつまでにこの作業をやらなきゃいけない」という責任の所在がはっきりしました。チケットの期日を遅らせたり優先度を低く変更したりすると更新履歴がすべてチケットに残るのも良い点です。

クラウドサービスを利用することによって情報が外に漏れないかという懸念もありましたが、オプションサービスのIPアドレス制限を利用することで解決しました。世の中がクラウドサービスを利用する時代になっているので導入しやすかったです。クラウドサービスは、バージョンアップをしてもらえるのがメリットだと思います。自分でサーバを立てる場合と比べて、バージョアップやサーバの保守、バックアップもしなくていい、資産管理をしなくていいのが楽ですね。

また、過去のExcelのデータをどうやって移行するのか悩みました。Excelのデータを一件一件登録するのは大変なので、時系列で表にまとめた後「Redmineチケット★一括★」を使って移行しました。RedmineはメジャーなツールなのでWebに多くの情報が載っていたため、初期設定は問題ありませんでした。また、ファーエンドテクノロジーのWebサポート窓口を活用して、不明な点は解決できたのでスムーズに実行できました。

カスタムクエリをアジェンダとして部内の週一回の定例会で振り返り

「My Redmine」の運用で工夫されている点はありますか?

Excelによる管理の失敗を踏まえて、部内の週一回の定例会でチケットをどういう切り口でチェックしていくのが良いのか考え、工夫しました。6つのカスタムクエリをアジェンダとして、チケットを見ながらメンバー全員で一週間の進捗を振り返っています。期日が超過しているチケット、一週間以内にクローズしたチケットなど網羅的に毎週変化があったチケットをチェックできるようにカスタムクエリを設定しています。新規チケット、クローズしたチケット、期日が一週間以内でくるチケット、更新していないチケットなど漏れがありません。メンバーは自分でチケットを作って自分でクローズしますが、クローズした理由を定例会で述べる仕組みにしています。クローズしたチケットは「本当にクローズでいいのか」、期日を遅らせようと変えていたら「なにがあったのか」、優先度を変えていたら「低くてもいいのか」など妥当性をみんなで判断します。「ひとりで仕事をやってるわけではなくて、みんなでやっていく」という意識付けにもなっています。

カスタムクエリの例(イメージ)

また、ベンダー様とのシステム開発プロジェクトでは、運用ルールが一つあります。チケットはお互いに作成しますが、我々だけで完結するチケットは我々がクローズ(ステータスを「完了」に変更)し、ベンダー様にボールが行ってる(担当者をベンダー様に変更した)チケットは、ベンダー様に納得して頂いけたらクローズして頂いて、我々がクローズしないというルールです。

別のプロジェクトでも使っていきたい

今後のご利用についてお聞かせください

現在、サイボウズ社の「デヂエ」を活用して基幹システムで発生したインシデントやその後の対応を保守ベンダー様と共有しています。ベンダー様は月次報告のために、デヂエからExcelにダウンロードし、報告用に集計した内容をPowerPoint化しており、この作業のために毎月4時間の工数が請求されていました。「My Redmine」へ移行しカスタムクエリを活用すれば、資料化そのものが不要になり、報告内容のリアルタイム化も図れると期待しています。

「My Redmine」の使い方については、このチケットは何をやったら完了するのか、例えばテキスト形式のカスタムフィールドを設けて、完了基準を書いてもらいたいと思っています。何をすれば終わりなのかわからないずっと開いてるチケットを無くしたいと思っています。

アルコニックス株式会社様には、月例Redmineセミナー「Redmine利用事例紹介」(2022年1月21日開催)でご利用事例を発表いただきました。

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会社名
アルコニックス株式会社
所在地
東京都千代田区永田町二丁目11番1号 山王パークタワー12階
設立
1981年7月
事業内容
非鉄金属及びレアメタル
レアアース等の製品並びに原材料等の輸出
輸入及び国内販売
URL
https://www.alconix.com/index.php

本記事の内容は2020年2月時点のものです。
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